生きていると色々な事が起こります。
思うようにいかないことを目の前に、
哀しみ、怒り、やるせなさ、せつなさ、ときには絶望さえも
感じることは少なくないでしょう。
そんなとき、私は20世紀を代表する画家の巨匠
マルク・シャガールの言葉を思い出します。
「変容をみるんだ、変容を」。
ほかの画家の作品を見るときのポイントについてのセリフです。
シャガールの記録映像のなかでそのように述べているワンシーンがあります。
画家が絵を描くことと向き合うとき、そこにはその画家の精神の変容プロセスが映し出されます。
そのプロセスを観ることで、その作品の価値や趣き、味わいが現れるというのでしょうか。
私はこの言葉が大好きです。
なぜなら、私たちひとりひとりの人生もまたアートである、
と私は思うからです。
思うようにいかないできごとにでくわしたとき、
その思うようにいかない渦中にもがき苦しみ、絶望を味わい尽くすことの重要性ももちろんありますが、
同時に、絵画を見つめるひとりの画家のように、
自分の人生の「変容」に目を向けて、
そのプロセスをひとつのアートととらえなおし、
どのように修正を入れていこうかと、腕組みしながら模索することも
有用なのではないでしょうか。
また、この言葉は次のようなこともいうことができます。
思うようにいかない出来事とは、
あなたの人生という名の一大作品を
完成させるために必要なプロセスであり、
あなたの中から何か大事な「変容」を引き出そうとするためのものである、とも。
だとするなら、あなたにとって「思うようにいかないできごと」は
どのような意味合いを含むようになるのでしょうか?
これをご覧になったあなたは
どのようなことを連想されましたか?
私はそのあなたの連想に、とても興味があります。
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