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2010年4月9日金曜日

布置されているものを読み解けば~江の島の空の下で















きょうの1枚目の写真は
ホンモノの鳥!かっこいいです。

ふと、ある本が読みたくなり、
そのシチュエーションを連想してみたら、
江の島の海を臨みながらながら読んでいるところが
浮かんできたため、
朝から散歩(?)気分で、でかけてまいりました。
(注:電車で片道1時間半w 今日は久しぶりのオールオフデーだったの)

きのうのブログの通り
「好き勝手にやりたい放題やってよいのだー」と決めたら
大胆な行動が生まれました。

(ひとからみれば、私のライフ全般、じゅうぶんに好き勝手やっているように
うつるかもしれませんが、当人のなかではこれまでのところ、中途半端な感じが大。
どこかで制御スイッチが働いて、本来のエネルギーの求める動きに対して、
なかば遠慮ぎみに放散されている感をぬぐい切れずに
いまいちギアが入りきっていない感が、居心地悪く感じてきていたのでした。
まあ、微細といえば、微細ですが……)


そこで、快晴の空をスイスイーと優雅に泳ぐ
鳥の姿をつかまえました。
(ワシなの?タカなの? 分別はつかないのですが……)

リチャード・バックの『かもめのジョナサン』の世界が
思いだされました。

いいなぁ。

私は鳥に憧れがあります。
きのうのブログの話題「自由」のシンボルに感じていますう。

子供のころから、鳥は私のパワーアニマルです。
心の守り神です。

あんなに大きな鳥を、手なずけて
肩にのせ、歩くことができたら、
どんなにか素敵だろう。

うっとり~。

あごを上げて、空を見つめ、
そのまま輝く空に吸い込まれそうになります。

海は陽ざしにきらめき、
向こう岸のさらなる先に
富士山のシルエットも
うっすらと浮かんでいます。


大学時代は
息詰まりと行き詰りを感じると、
いつもサークルの男の子に車で
海を見に連れていってもらっていたっけ。

そういうことをしなくなったのも、私らしくないのかもしれません。
(むろん、今は大人。おねだりして車でどこかに連れて行ってくれるような男友達も、みな鞘におさまってしまったので、ひとりでどうにかするしかなくなっていますが。
そもそも電車でいけばいーだけのことなのにね、電車でいけば)

本題の「本」についてですが、
きょうの課題図書は河合隼雄さんと谷川俊太郎さんの対談本『魂にメスはいらない』(講談社+α文庫)でした。

じつは1993年に講談社が+α文庫の第一弾として刊行したのが
この本だったのですが、
購入したとき私はまだ大学2年生でした。
失恋してズタボロになっていたとき、
谷川俊太郎さんの詩に癒されていました。
谷川さんが大好きだった私は、
タイトルに魅かれて、初版を購入したのでした。

河合隼雄さんについては「こころの大先生なのだろうし」ぐらいの認識しかありませんでした。
正直いって、河合先生はどうでもよくて、谷川さんが「魂」に対してどういう見解をお持ちなのかしらという興味で買ったのでした。

実際に読み始めてみると、17年も昔の私には、
はっきりといって、チンプンカンプン。
「タイトル買い」のせいで、内容をきちんと確認しなかったから
「なんだよ!河合先生の話が中心なんじゃん」とがっくり。
(「ユング心理学講義」というサブタイトルもあるんだから、当り前ですよねw)

在学していた慶應義塾大学の一般教養で受けた実験心理学の授業は、行動理論中心の基本内容でした。臨床(=人間と向き合うこと)がもともと好きな私は、
行動でくくっていく考え方に面白さを見つけることができませんでした。
一気に「心理学は好きではない」になりました。
(なんて決めつけるのが早い、単純ぶりだったのでしょうね)

そこへ加えて、この本!
初心者向けにかかれた読みやすい図書の顔して、
「ユング研究所」での「分析」がどうしたこうしたなどと、
ある程度の専門基本知識がベースになければ、まったく意味不明なのでした。
(私の読解力の低さのせいもあるでしょうが)
ますます「私に心理学は関係がない」と思いこんでしまった時期が
長く続いたとしても無理もありません。

どこに興味の入り口を設けたらいいのかもわからず、
20ペイジも読んだあと、積ん読(つんどく)図書群の一部と化したのでした。

それから今にいたるまで、私は7回も引越しをしています。
荷物を大整理するたびに、この本はどうにもこうにも
ブックオフに出す気がおきないから不思議でした。
「タイトルネームからして、いつか必要になりそう」な気がして、
本棚の奥におしやって、ずっとしまってきたのでした。

「魂ってなんだ?」
疑問と興味が尾を引くのです。
再びペイジが開かれるまで、17年もの月日が流れました。

自分が書きたいことのために、
最近もっぱらユングの書いた専門書を読みあさっていましたが、
どうもユングの言葉は、
一般のひとには難しすぎます。
どの切り口で見せていくことができるのだろう?
ヒントを求めて、
いろいろな情報と資料を探していました。
その流れで
たまたま河合隼雄さんの『宗教と科学の接点』を取り寄せる手配をしたら、
類似図書として、『魂にメスはいらない』がネット上であげられていました。

ひょいと棚から引っ張り出してきてみて開いてみると、「!!!!」。

今、私のなかでいろいろなことを再整理するのに、ちょうど欲しいことが、
ばっちりとたくさん書いてあるではありませんか。

すごいなあ。

17年前に、意味もわからず購入していることもすごいですが、
17年後に、その内容が専門的に理解できる立場に、自分が身を置くことになっていることも、ひたすらすごい。

心理職につくようになるだなんて、
毛頭考えたこともなかったからです。
日常を生きる私としては。

けれども無意識や魂の次元ではずっとずっと前から
ひょっとすると生まれたときから
こうなることを知っていたのだろうという
気がとってもしてきています。

こういうのを「布置(コンステレーション)されていること」といいます。
まさに河合先生が唱えられていたことですね。

自分のなかの布置されているもの」を読み取ることができるとき
(心理セラピストであれば、
クライアントに布置されているものを読み取り、それを支援することが
大事な仕事になる)

ひとは魂のメッセージに従って生きることができるようになる……
つまりそれは、精神の解放であり、自由でもあります。

これこそが究極の自己実現です。夢をかなえ、
人間を熟成させることにもつながります。
(河合先生はもちろん、谷川さんもそのような見解になっていたが)

このことを知っている現代人は、いったいどれだけいるのでしょうか???
(一般化はしていない気がするのですが?)


この大事な人生のツボ。
はたまた社会の重要なツボ。
そこを大プッシュしたい私なのでした。

そういえばこの本のデザインって
神秘的なあわいブルー。
きょうの空と海の色と符合が一致すると思いませんか?

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