㈱リアルビジョン様が独自に開発して
企業向けに提供している
メンタルヘルスデータ解析システム「MENTOSS」のデータ結果をどのように読み解くのか?
さらにそれを活かして日常的に仕事の現場で、
とりわけ部下や同僚とのコミュニケーションを
どのようにすることができるのか?
について、お話ししました。また、
「MENTOSS」は
その組織における「うつ傾向者」や「ストレス傾向者」の数値を割り出しているので、
皆様に、
「うつ」が起こる自我のプロセスについても
ご紹介させていただきました。
私たちは誰でも
●父親のような厳しい心 /Critical Parent 略してCP
●母親のような優しくて面倒見のいい心 /Nuturing Parent 略してNP
●冷静で分析的な大人の心 /Adult 略してA
●自由奔放な子供の心 /Free Child 略してFC
●順応しようとする“いい子”の心 /Adapted Child 略してAC
合計5つの自我を持っていると、
心理学のある流派「交流分析」では捉えています。
うつになりやすい方というのは、幼いころから評判の良い子だったり、「いい子ね」と言って誉められて育ってきている優秀だったり、真面目だったりする方に多いのですが、自我の状態でいいますと……
うつになりやすい方の自我の状態。 CP(父親的)とAC(いい子的)が過度に高い。 「どうしたいのか?」FC(自由な子供の心)を賦活させたい。 それを保ちながら現実との折り合いの付け方は、 私のような心理セラピストがサポーターとして有用です |
「父親のような厳しい心」が感じている「批判的な気持ち」を
「順応しようとする“いい子”の心」が
「そんなことを言ったらダメ」と抑制することにより、
行き場を失った「批判的な気持ち」が
今度は、自分自身に向き始めて、
自罰的になっていることが多いと言われています。
これにより、自分の目的や目標を見失っていることも多々あります。
大事なことは、「どうしたいのか?」
「どのように生きたいのか?」
をあらためて自分と向き合い、
本当の気持ちに素直になることが、1つにはあげられます。
もう1つ、大事なことは、「自由奔放な子供の心」が求める
「甘えたい気持ち」を認めて、その気持ちに正直になり、
そのためにも「甘えても大丈夫な」対象を、自分のために用意することです。
(親、恋人、親友、心理の専門家、ペット、植物など)
なぜなら、うつになりやすい方は、「いい子」と誉められて育っているがあまり、
内心に本当は潜んでいた、
素直に甘えたい気持ち(自由奔放な子供の心)をどこかに
置き去りにしている可能性が大だからです。
(ご本人がたとえ無自覚であり、「そんなことはない!」と感じていらっしゃったとしても)
素直に甘えたい気持ちを解放し、取り戻すことで、
うつの方特有の葛藤状態は解消の一途をたどりはじめます。
また、「うつ」の方と向き合うには、あるいは「うつ」を防止する関わり方を大事にするなら
「交流分析」的にいいますと「相補的な関わり方」を目指すことです。
簡単に言うと、
相手の自我がこちらに求めている自我の状態で応答することです。
たとえば
「疲れたなぁ~」という言葉に対して
「あら、そう」と返すのも悪くありませんが、
「癒されたいよ、励まされたいよ」という
「子供の心」から「母親の心」への「助けてよ」メッセージがあると想像することもできます。
そうしたら、「母親の心」を活かして、相手の「子供の心」に向けて、
「あら、そうー、大変ねー。少しは休んでもいいんじゃない?」と温かく見守る言葉を伝えるのです。
すると、
「疲れたなぁ~」という言葉を放った本人は、
「そうだよね、休んでもいいよね」と「疲れたこと」が
認められた、受け容れられた、休んでもOKな自分、と受止めることができ、
ほっと安心することができるわけです。
日常的に何気なくできている方もたくさんいると思いますが、
構造としては、こういうことを意識して、
相手の気持ちを補うように言葉を返していくと、
「うつ」は少しずつ緩和し、「うつ」傾向も減少しやすくなります。
(ちなみに、上記をはじめとする、スムースで快適なコミュニケーションを図るための人間関係講座を、私のところでも随時開催しています。ご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせください^^/)
けれども社会には、
自分の意見や主張を押し通そうとしたり、
自分の承認欲求のために、他者を御そう(支配的になろう)としたり、
する、真にはまだ満たされていない人も、大勢います。
それもまったくもって無理ないプロセスだとは思うのですが、
かつて私がこの事実に気付いたとき、
「嫌になっちゃうわ! 私ったら、相手の自尊心を満たすための
主張の言いなりになっているばかりで、
自分を見失うもよいところだったじゃないの!」
と反省して、自分に目覚めたのでした。
(さっきも道でばったりあったお友達に
「大崎さんが、そういう精神構造を持っているだなんて、パッと見では全然わからないのよねえ」
と言われました。
表面的には私はたぶんとてもしっかりとした人に見えるだろうし、
はきはきシャキシャキしているようにも見えると自覚しています。
でも人は見かけにはよらないのです!
そしてだからこそ、苦しかったりもするのですね~w)
それにしても、私の雑感です……
鎌倉市役所さまで「管理職」の方向けに、リーダーとして
部下のかたがた「ライン」に対してどのようにケアすればよいのかのアイディアをお話ししましたが……。
管理職の方々もまた、
ケアされたい方が本当にたくさんいらっしゃるのではないか。
昨今のニッポンには、受け止め手が本当にたくさん必要なんだわ!!!!
と強く実感したのでした。
皆様、本当に、無理しすぎずに、
いつでもSOSを誰かに
(できれば、その方が“いいな”と思う方に)
向けられますように……。
誰かを頼ることは、けして「甘ったれ」ではないと、私は思うのです。
(日本人は、誰かに自分のことを話すことを「依存」として、
嫌う方が多いように思われます。ですが
それは実はけして見逃してはいけない“誤解”だと私は思っています)
以上、私は
「冷静な大人の心」を80%、ほぼ中心にして
「母親の心」と「自由な子供の心」を30%ずつ、
そして
ちょっぴり10%ぐらい「批判的な父親の心」もつかって
それでも
「いい子の心」も20%ぐらいつかって、
このブログを書きました☆
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