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2010年11月16日火曜日

深い心の傷を癒すものは?~哀しい訃報を受けて

みなさん、こんばんは。

松平健さんの奥様、
松本友里さんが自殺なさったニュースに
驚かれた方は、
多いのではないでしょうか。

松平さんが再婚されて
間もないお二人だったのですが。。。

マイケル・ジャクソンが亡くなったときもそうですが、

今回の話も、

私にはとても深い部分で痛みを覚えます。

下記リンク先に
松平健さんの悲痛のコメントが掲載されていますが
http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/82127/full/

松本友里さんは、

「パニック障害・不眠症・うつ状態を引き起こし、
この三年はいろいろな病院にもかかりましたが、
結局、心通じ合う医師とはめぐり合うことができませんでした」


とのこと。




どうしてこういうことが起きるのだと
みなさまは思いますか?


深い心の傷を癒すもの
何だとみなさまは想像されますか?




答えは――‐


「別の誰かの
深い心の傷」です。


「別の誰かの
もがきあえいだ苦しみ」が
重要な治癒薬になります。


専門用語では、
この「苦しみ」をつかって
相手を「コンテイン」していくといいます。
相手の心の器となって受止めることです。


松平さんのコメントには
「心通じ合う医師とはめぐり合うことができませんでした」
とあります。


日本の多くの心と精神の「医師」たちは
客観的に病態を観ていきます。
ロジカルに長けた「医師」は多いことでしょう。


ですが、
人間の心を「治癒」させる
究極のものは
「愛」です。


非科学的な抽象概念なので、
科学的ではありません。
「医師」の領域ではありません。


ましてや
松本さんのケースは、
近年失った母親への愛のテーマが
背景にあります。


深い深い魂レベルでの
愛を持ってしか
癒すことのできないテーマだったのではないでしょうか。


私の想像では、
松本さんは、本当に素晴らしい奥様だったがゆえに、
至極几帳面に生活を営んでいらっしゃり、
本当の気持ちを伝えることのできた母を
失った時に、足場を失ったのだと察せられます。


嗚呼。


そんな
松本さんのありのままを
懸命な営みを
心の孤独を
魂の叫びを
心から理解し、寄り添う
心理の専門家と出会うことができていたならば――‐。




ごくたまにですが、
「愛」ある医師であれば、「治癒」率は高まります。
今は亡きアメリカの高名な精神科医
エリザベス・キューブラー・ロス女史は
そのひとりとして有名です。
(彼女にかかると退院率は98%だったといわれるほど)




では
「愛」ある対人援助職者とは何でしょうか?




それはどれだけ「傷」の引きだしを
たくさん持っているかにかかっています。


同時に
その「傷」を中心として
その方に起きているエネルギーのパターンに
着目することができるか?


故・河合隼雄さんの言葉を借りるなら
「その方の人生に布置されているものを見破ることができるか」。
どれだけ客観的に俯瞰で見つめ、
論理的な見立てをすることが
可能であるかにもかかっています。




このためには、
対人援助職者は、
やまほど自分の心の内側を
掘って、掘って、掘って……
内観を深めていることが必要です。


つまり、


どれだけたくさん、
やはり同じように心の深負いをした
スーパーヴァイザーのもとで
自己と向き合う訓練をし、
意識だけでは知られざるオノレを見つめる
鍛錬をしたおしている
援助職者なのか?


によります。


ネイティブアメリカンのシャーマンたちの
修業では、
●自分が使いこなすことのできる薬草を増やすこと
●自分が統制することのできるパワーアニマルを増やすこと
などがありますが、


平たく言うと


クライアントのテーマを補完する鍵の数を


●たくさん持っているセラピスト

●数はそれほどないけど、
自分のテーマに大ビンゴの鍵を持っているセラピスト


を探しあてることが、


深い心の傷を癒すためには、
大変重要なポイントなのです。


それはもしかすると
恋人選びに似ているのかもしれませんけれど。


松本さんは、あるいは松平さんは、
一生懸命に、そういった相手を探されていらしたのだとは思いますが。




日本の精神医学の世界、
および
心理療法の世界では
まだまだ
このことに開かれていません。


「医師」という観点で探す以上に、


「自分の心の傷を
真に理解してくれる相手」


を探したほうが
そこまで追い詰められなくてもよかったのかもしれません。


「本当にいいものを
たくさんの人のもとに届けたい」


という
元ライターという生来の性格も手伝って、


私は


この大事な心の鍵を
たくさんのひとの手元に届けなくては!


知らない人たちが多すぎる!


まだ誰も肝心なことを伝えていない!


そのために苦しんでいる人たちが
どれだけいることか!


焦る想いが募るのでした。




私はこの社会的な大問題に
答えをつなぐ懸け橋として、
一刻も早く立ち上がらなくてはという
使命感に燃えるのでした。


嗚呼。


松本友里さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。


また


ご家族の皆様の
深い哀しみと心の痛みが癒える日を祈って


嗚呼


合掌。

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